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知恵袋の知恵ノート

「ネタバレ無し!東野圭吾 全作品ランキング!」




この知恵ノートでは、

東野圭吾の作品をカテゴリー別に分けて、

自分が好きな順番に作品を紹介します。

文章は下手ですが本を選ぶ時の

参考にしてもらえたらと思います。

 
ほぼネタバレ無しで紹介していますが、
文庫本の裏表紙には最初に殺される人物名など
普通に書かれているので、ご注意してください。

まだ読んでいない本もあります。
  

作品をわかりやすく紹介するために評価点も付けました。

★★★★★星5つは読んで損はない作品。
★★★★星4つはかなり良い作品。
★★★星3つは普通の良作品。   
★★星2つは個人的にはイマイチ・・・

星1つもしくは評価ゼロの作品はありませんでした。
  
評価に関しては本当に個人的な評価なのでご了承ください。
ちなみにアマゾンの評価設定なら、ほとんど星5つか4つです。 

「天空の蜂」は高評価だろ?「名探偵の掟」評価高すぎィ!
・・・と怒られても「すみません」としか言えません。


このページの一番下に補足があります。

  
  

〜ネタバレ禁止!読後熱く語りたい人向けの作品〜


■ 「秘密」 (1999年) ★★★★★      

ある家族の秘密の物語。 
とにかく読み始めたら
ネタバレを絶対に知ってはいけない。

知恵袋の東野作品の質問で

「秘密」に関する質問が一番多い気がします。

読了後、誰が一番悪いと
あなたは感じるでしょうか?    


■ 「手紙」 (2003年) ★★★★★
       
兄弟の・・・物語。

語りたいことが多すぎる・・・この本は何回も読む!
そういう人が多い作品。
 
時間が無い方は映画を見てください。

原作に負けないくらいの作品となっています。



■ 「白夜行」 (1999年) ★★★★★ 

悪い人間の物語。
少し書けば語りたくなるので、これ以上は書きません。
  
話はとても長いです。
白夜行1冊で小説3冊読むような感じですので、
読む時はまとまった時間を確保してください。  
 
この物語は・・・読めば読むほどため息が出て、
読了後のため息は東野作品で一番重いでしょう。

若い人は「後味最悪」「登場人物が大嫌い」と言う人もいます。


■ 「幻夜」 (2004年) ★★★★

白夜行の後の物語?と思わせるけど、
作者は続編だとは名言していない。

ただ、この作品を読めば白夜行が
なぜ名作となったのか確認できる。  
 
一方で白夜行で愛を感じたり、
大感動した人は読まない方がいいかもしれない。
個人的には続編とはまったく思わないが
白夜行の謎が少しわかって満足。

 

 

 「宿命」 (1990年)  ★★★★

 

その警察官は

事件で宿命の出会いを果たす。 

 

普通の刑事ドラマのように物語は進むけど、

本当に大切なのはそれだけではない・・・ 

その後の東野圭吾の作品に

大きな影響を与えたように感じる。

 


 
〜大学准教授が謎を解き明かす、ガリレオシリーズ〜
※シリーズですが、どの本からでも読めます。 

  
■ 「容疑者Xの献身」 (2005年) ★★★★★

ガリレオシリーズ3作目。長編。
旧友が巻き込まれたある事件・・・それは・・・

序盤を越えれば一気に読めてしまう本で、
とにかく読みやすい。このトリックや話が好きか嫌いかは
分かれるけど、なんだかんだで楽しめるはず。


 「探偵ガリレオ」 (1998年) ★★★★
  
ガリレオシリーズ1作目。
理工学部准教授の湯川学と
警視庁捜査一課の草薙が
不可解な5つの事件に迫る。

東野圭吾の理工学部出身という経験が
これほど生きた話もないだろう。  


■ 「ガリレオの苦悩」 (2008年) ★★★★
 
ガリレオシリーズ4作目。5つの短編集。
テレビドラマでおなじみの内海薫が登場する。
話はどれも安定して面白い。

 

 

 「禁断の魔術ガリレオ8」 (2012) ★★★

 

ガリレオシリーズ8作目。4つの短編集。

いつも通りではあるけど最後の話は長め。

レールガンは本当に作ることができるのだろうか・・・


 
 「真夏の方程式」 (2011年) ★★★
 
ガリレオシリーズ6作目。長編。
夏休みに少年は湯川学と出会う。
この作品は湯川の名言は多いが・・・
 

 「予知夢」 (2000年) ★★★
  
ガリレオシリーズ2作目。これも5つ入った短編集。
前作よりオカルト色が強くなった。       

 

 

■ 「聖女の救済」 (2008年) ★★★

ガリレオシリーズ5作目。長編。
あるセレブが起こした事件。
良くも悪くも2時間ドラマらしい話。

 


 ■ 「虚像の道化師ガリレオ7」 (2012年) ★★★

ガリレオシリーズ7作目。
いつも通り安定しているけど
今作は作者の苦しみが垣間見える気がする。
短編は4編と少し減った。 


   

〜鋭さは普通じゃない刑事 加賀恭一郎シリーズ〜 
※シリーズですが、どの本からでも読めます。


 「麒麟の翼」 (2011年) ★★★★

不思議な死を目撃した事件に
日本橋署の刑事達が挑む。
 
シリーズ9作目で広告通り
傑作かもしれない。
でも読み終わって「んッ??」となる。

  

■ 
「嘘をもうひとつだけ」 (2000年) ★★★★

   
シリーズ6作目は短い事件が5つ入った短編集。
話は短くても加賀の鋭さは健在。加賀恭一郎シリーズは
この本から読むと、すぐ雰囲気がわかると思います。

  
■ 「悪意」 (1996年) ★★★★

シリーズ4作目は、ある小説家の事件。
加賀恭一郎シリーズでこれが一番と言う人は多い。
話はやや重い。

 


 「祈りの幕が下りる時」 (2013年) ★★★★

 

2つの殺人事件に隠された謎を追う。

 

流石にシリーズ10作目となると、
過去作とのつながりが多い。
他の作品にも似ているけど許せるでしょう。



■ 「赤い指」 (2006年) ★★★

シリーズ7作目。ある家族に迫る加賀恭一郎・・・
家族とはどういうものか、人間は
どういう家族を作るべきなのか考えてしまう。


■ 「新参者」 (2009年)  ★★★

東京日本橋で起こった殺人事件に
加賀恭一郎はゆっくりと犯人に迫っていく。
シリーズ8作目は主人公が違う章立てで読みやすい。 

  
■ 「眠りの森」 (1989年) ★★★

加賀恭一郎シリーズ2作目。
バレエ団に起こった殺人事件。
ヒロインは人によって好き嫌いはあるでしょう。


 「私が彼を殺した」 (1999年)   ★★★
 
誰が殺したのか?その点を掘り下げた、
まさに作者から読者への問題本だ。
読み終わって検索すること間違いなし。 
解説付きの本をおすすめします。

シリーズ5作目ですが加賀の出番は・・・

 
 「どちらかが彼女を殺した」 (1996年) ★★★

シリーズ3作目。加賀の捜査に立ちはだかる男。
これも誰が犯人か読者が探し出す作品。
本を読んで推理したい人向け。
正直言って「私が彼を殺した」を含め自分は苦手だ。
 
 
■ 「卒業 〈雪月花殺人ゲーム〉」 (1986年) ★★

大学生加賀恭一郎が挑む殺人事件。
シリーズ1作目ですが大学生の加賀に違和感あり。
雪月花の遊びも「う〜ん」と思ってしまう。
 
 

〜読みやすい娯楽作品〜
 

■ 「トキオ」 = 改題「時生」 (2002年) ★★★★★

トキオは少し昔の日本を舞台にした
自分がかなり好きな物語だ。

父と子の変わった話で、
とにかく主人公がアホ!主人公を突っ込みつつ、
二人の不思議な旅が続く・・・。


 「ナミヤ雑貨店の奇蹟」 (2012年) ★★★★★

不思議で優しい物語。
東野圭吾らしくは無いけど、
内容的に万人にすすめやすい本だ。
 
評価の星5つはやりすぎかもしれない。
でもヤフー知恵袋が大好きなら、
これを読んでみて欲しい。 
 

■ 「流星の絆」 (2008年) ★★★★

兄弟妹3人の復讐の物語。
復讐というわりに楽しい雰囲気があって、
最後まで面白く読めてしまう。

個人的に、「流星の絆」というタイトルが
なんて美しいタイトルなんだとずっと思っている。   


■ 「放課後」 (1985年) ★★★★

女子高で起こった殺人事件。
江戸川乱歩賞受賞のデビュー作。
話も読みやすく、古さも感じず、
まとまっていてスッキリします。


 「マスカレード・ホテル」 (2011年) ★★★

ホテルマンに扮した警官が犯人を追う。
物語よりホテルマンに感心してしまう。 
改変無しで実写版を見てみたい作品。



■ 「マスカレード・イブ」 (2014年) ★★★


マスカレードホテルで出会う前の

刑事とホテルマンの4つの物語。

前作は読まなくてもこの本は読めます。

これからも話は続きそうだ。 
 

 「むかし僕が死んだ家」 (1994年) ★★★

謎の家を調べる二人。
短くシンプルで読みやすく、少し怖い。


 「レイクサイド」 (2002年) ★★★

夏の湖畔で起こった殺人事件。
ページが少なく、会話が多く読みやすい。
だけど物語にただよう気持ち悪さは・・・
大人向けかもしれない。

 
 「パラドックス13」 (2009年) ★★★

極限状況を生きる人間達のSFストーリー。
面白いけど、読んでも東日本大震災の
リアルの過酷さを思い出してばかりで少し厳しい。
人によっては数年後読んだほうがいいかも。

      

〜男向け?強気な男とエロもある話〜


 「パラレルワールド・ラブストーリー」 (1995年) ★★★★
 
まさに青春SFストーリー。
作中の言葉などちょっと古いけど
パラレルワールドの存在がいい。 
 
個人的にこの作品は良かったけど、
女性は好きになれない人も多いようだ。
自分もヒロインに惹かれてしまった。


■ 「ゲームの名は誘拐」 (2002年)  ★★★

男が誘拐事件を起こすという
東野圭吾にしては珍しい話。 
全員が知恵を絞る姿が好きです。
  

 「夜明けの街で」 (2007年) ★★★

不倫が掘り起こした事件・・・
これは作者自身の経験なのかどうか考えてしまう。
映画の主演が岸谷五郎と深田恭子なのは
何かやるせない。


■ 「変身」 (1991年) ★★★

毎日を普通に過ごしていた男が変身していく・・・
某物語とよく似ていますが、
後半は東野圭吾らしくえげつない。


■ 「ダイイング・アイ」 (2007年) ★★    

頭に重傷を負ったことから何かがおかしくなった日々。
他の作品と比べると星2つにするしかないけど、
自分は男なので結構楽しめて読めた。 

 
 「ブルータスの心臓 完全犯罪リレー」 (1989年) ★★ 

男は輝かしい未来のために行動するが・・・
動機から何まで東野作品で最下層クラスだと思う。
   

 


〜理系作家東野圭吾の科学的で不思議な話〜


 「分身」 (1993年) ★★★★

よそよそしい家族の姿に少女は不審に思い、
真相を探ろうとする・・・。

「もし自分がこうだったら?」と想像できる話はいい。
登場人物の本音がやけに現実的で、
なにか「ありえそうな話」に思えてしまう。
  
 
 「プラチナデータ」 (2010年) ★★★

近未来SF事件。遺伝子とか多重人格とか
幻覚とか
小難しい話が苦手な人には向かない。

読み終わって何か読み忘れた気になる、
なんともつかみどころがない本だ。


 「虹を操る少年」 (1994年) ★★★

少年の行動がいろんな人達を変えていく
不思議な話。推理要素は無くて、
どこか青少年向けのような内容です。



 「ラプラスの魔女」 (2015年) ★★


不思議な人物と不思議な事件をつなぐものとは?

悪くはないけど・・物足りない。



〜その他の作品〜 
 

  
 「同級生」 (1993年) ★★★

高校内で起こった事件。
途中から盛り上がりますが

誰もが突っ込みたくなるところあります。
この作品も後の代表作に影響を与えた作品。

 

■ 「使命と魂のリミット」 (2006年) ★★★   

病院で起こった事件。
医師や刑事や犯人はどうなるのか、
終盤は本を読む手も早まります・・・


 「殺人の門」 (2003年) ★★

男は苦悶に満ちた人生を歩んでゆく・・・。
人生の教訓にもなる毒が強い話で、
東野圭吾代表作と同じくらいのインパクトがある。

ただこれが人にすすめられる本か?と言われたら、
その点は東野作品最低と言うしかない。
理由は読めばわかるけど、まず他の本を読んで欲しい。

 

 

 「夢幻花」 (2013年) ★★

 

幻の花の謎と、殺人事件の真相を追う。
東野圭吾が10年前に連載した物語を
全面書き直して出版した本だけど、
作者の苦しみが見えている。
 
 

〜主役の決まった短編集。数々の事件〜


 「名探偵の掟」 (1996年) ★★★★★

名探偵の12の事件簿、とにかく馬鹿な事件の数々。
冷静に考えたら、小説によくある殺人事件が
いかに馬鹿馬鹿しい事かと思わせる。
第一話が笑えるのなら最後まで楽しめると思う。



 「浪花少年探偵団」 (1988年) ★★★★

コテコテの大阪人しのぶセンセの周りで5つの事件が起こる。
関西弁に親しみがある人におすすめ。
やっていることは吉本新喜劇みたいで胸がスッとする。


 「浪花少年探偵団2」 =改題「しのぶセンセにサヨナラ」 (1993年) ★★★

「浪花少年探偵団」の続編。事件は6編。
今回も当然お笑いはあるけど、
前作から少し変わった印象を受ける。
その理由は最後に書かれています。
   
 
 「殺人現場は雲の上」 (1989年) ★★★

客室乗務員の凸凹コンビが送る7つの空港事件簿。
流石に古さを感じるが軽く読めるのはいい。
もう少し話は読みたかった。

  
 「依頼人の娘」 =改題「探偵倶楽部」 (1990年) ★★★

VIP御用達の探偵「探偵倶楽部」が5つの事件を調査する。
探偵倶楽部のガリレオのような鋭さは見事。
でもどこか読みにくい気がする・・・。


 「おれは非情勤」 (2003年) ★★★

非常勤の教師が赴任先でいろんな事件に遭遇する。
学研に載っていた小学生向けの話なので、
とても読みやすいです。

 
 「名探偵の呪縛」 (1996年) ★★

異世界にまぎれ込んだ男が探偵となる。
「名探偵の掟」のような馬鹿ミステリーの続編と
期待して読むと、笑いゼロの内容にガックリとくる。 
なにより異世界というフワフワした設定が東野作品らしくない。



〜短編集 お笑いから殺人事件まで〜


 「犯人のいない殺人の夜」 (1990年) ★★★★

7篇の短編集。半分は学生の事件だ。
よくできた話ばかり・・・と書くと怒られるけど、
2012年に5篇がテレビで使われたのも納得。
自分は「小さな故意の物語」が好きです。


 
 「交通警察の夜」 =改題「天使の耳」 (1991年) ★★★

全6篇、交通事故や車に関する事件を描いた短編集。
東野圭吾はトヨタ系列の企業で働いていただけに
何か重いものがあります。短編「通りゃんせ」が自分は好きです。 


■ 「素敵な日本人」 (2017年) ★★★


全9篇。バカ事件あり、近未来話あり、ミニミステリーあり、

中編にできるのではという話もあり、多彩な作品が多い。

「水晶の数珠」はうまかった。



 「超・殺人事件 推理作家の苦悩」 (2001年) ★★★

推理作家をテーマにした8篇の短編集。
ブラックでバカな作品ばかりだけど、

未来に現実で起こりそうな話は笑いにくい・・・



 「怪しい人びと」 (1994年) ★★★

他の作品より、どこか2割増しで
やばめな人たちが出る話。 全7篇。 
「灯台にて」は何かいい。 


 「あの頃の誰か」 (2011年) ★★★

バブル時代の古い話もある、
お蔵入りを詰め込んだ、わけあり短編集。全8篇。
「秘密」の原型も入っていますが・・・  
 
 

〜アホな短編集の大盛り!笑シリーズ〜
※シリーズですが、どの本からでも読めます。


 
 「毒笑小説」 (1996年) ★★★

くすりと笑える笑シリーズ第2弾。全12話
自分は「エンジェル」の話が
星新一を思い出して好きです。


 「快笑小説」   (1995年) ★★★    

笑シリーズでは一番まじめ(?)かもしれない。
一作品ごとに作者のあとがきもある。 全9話。
自分は「一徹おやじ」が好きです。   


 「黒笑小説」 (2005年) ★★★

笑シリーズ第3弾。現役作家だから書ける
出版界の黒い話も多い短編集。全13話。
この中では「インポグラ」は思い出すと笑えます。  
       

 「歪笑小説」 (2012年) ★★★

笑シリーズ第4弾。 全12話。
黒笑小説に出た変な作家・編集者が再登場、
今回は全編出版界の黒い短編集。
作者の経験が強く含まれています。
この中では「小説誌」が好きです。 



 〜スポーツ×殺人事件〜


 「美しき凶器」  (1992年) ★★★★

追う者と追われる者の葛藤を描く、
推理要素のないサスペンス。 普通の作品だけど、
自分は追う者の存在が特に面白く感じた。 
作者はこの作品に反省したらしいが・・・ 
 

 「魔球」 (1988年) ★★★


高校野球部に起こった事件。
野球の知識はあるといいです。
評価は星4つにするか悩みました。
話は重いです。


 「カッコウの卵は誰のもの」 (2010年) ★★★
    
元プロスキーヤーの娘は・・・
小説タイトルだけでネタバレしていますが、
作品としては普通ではないでしょうか。   

 

 「疾風ロンド」 (2013年) ★★★

 

事件の鍵を握るのは雪山。
これを読んでいるとスキー場に行きたくなる。
それにしても白銀ジャックに似すぎだ。


 
■ 「白銀ジャック」 (2010年) ★★

犯行予告されたスキー場。その時関係者は・・・
作者が雪山が大好きなのはわかるけど、
この本は小説家として売れていない時代の話みたいだ。



 「雪煙チェイス」 (2016年) ★★


スキー場から帰ると殺人事件が起こっていた。

ハッキリ言ってお笑いのコントのような物語。

これは流石に全編ゆるすぎです。
 

 「鳥人計画」 (1989年) ★★

スキージャンパーに降りかかる事件。
スキーのジャンプ競技に興味がないと
厳しい感じがします。飛び方も古い気がする。  
 
 

〜怖いほどの社会派作品〜


 「さまよう刃」 (2004年) ★★★★★

現実の社会問題をテーマにした物語。
 
ノンフィクションを読むように話に救いがなく、
他の東野作品のような名探偵も
お笑いもまったく存在せず、
読むのに少し覚悟が必要かもしれない。
 
読んでいて嫌になり、うんざりもするけど、 
この物語を描ききった東野圭吾に脱帽。   



 「天空の蜂」 (1995年) ★★★

日本を揺るがすテロが発生する。 

この物語は未来への警告でもあった・・・
殺人事件だけを書かずに、このような緻密な作品を
描いた事実が東野圭吾の人気の一つと言える。

ただ発電所やヘリコプターや機械の説明などが多く、
東野作品で一番読みにくい本なのは間違いない。



 「虚ろな十字架」 (2014年) ★★★


罪とは、刑とは、つぐないとは一体何なのか?

いくつもの事件を通して描かれる。


作品のテーマは深く悩むけど、

物語は中学生でもわかりやすい内容。

よくここまでわかりやすく変換

できたものだと感心してしまう。




 「人魚の眠る家」 (2015年) ★★★


家族が生きているか死んでいるのか

わからないような状態になったその時・・・家族は・・・

東野作品で一番おだやかな作品、

でも世間に訴えたい強い思いは読む者に届いた。


 「片想い」 (2001年) ★★★

性同一性障害に悩む人物に事件が起こる。
このテーマに切り込む東野圭吾はすごいと思う。
この作品がすごく好きな人も居るけど、
自分は別にそうでもない。
   

 
〜1990年あたりの殺人事件モノ〜
 

 「11文字の殺人」 (1987年) ★★★

女性推理作家が殺人事件を追う。
殺人事件などゲーム的でサクサクと読める。
初期の作品だからいろいろ粗いけど
自分は嫌いじゃない。
 
   
 「ある閉ざされた雪の山荘で」 (1992年) ★★★

山荘に集まった7人に事件が起こる。
「閉ざされた」設定は面白い。
だけど他の作家の作品と比べても
普通の中の普通の作品ではないかと。



 「ウインクで乾杯」 (1988年) ★★★

旧題が「香子の夢 コンパニオン殺人事件」。
登場人物の持ち物・流行ってるもの・考え方すべて古い。
80年代のテレビ向けのゆるい推理小説は、
のん気で自分は好きだけど・・・今の人にはすすめにくいかな。


 「白馬山荘殺人事件」 (1986年) ★★


ある山荘で起こった殺人事件。
不思議な暗号など懐かしい気分になった。
ただ・・・・・・・・・不自然だ。
 

 「仮面山荘殺人事件」 (1990年) ★★

避暑地の山荘に訪問客が訪れる。
途中でこの本が好きかどうか分かれるでしょうが、     
自分は好きではありませんでした。
 
 
 「十字屋敷のピエロ」 (1989年) ★★

不思議な形の屋敷で起こった殺人事件。
登場人物が多く、全員腹に一物をかかえている。
トリックといい・・・すすめにくいかも。

  
 「回廊亭殺人事件」 (1991年) ★★

遺産相続をめぐる殺人事件。
主人公の存在が変わっているが、
今の東野圭吾なら同じ設定で
もっと面白く書けるのでは?と考えてしまう。


 「学生街の殺人」 (1987年) ★★

学生街で殺人事件が起こる。
若さを感じるけど、とにかくいろんな面でゆるすぎる。
ページも長く、個人的に東野作品のワースト。
でもこれが売れなかったことが他の作品に生きた感じがする。   
 
 

〜東野圭吾とはどういう人物か?それを知るエッセー〜
エッセーに評価は付けません。


■ 「たぶん最後のご挨拶」 (2007年)

作者の年譜や自作解説などこれまでにないエッセー。
あとがきでは「え?本当に?」と思った。
流石は人気作家と思ったのは僕だけではないはず。
 

 「あの頃僕らはアホでした」 (1995年)  
  
東野圭吾の学生時代のアホな思い出が詰まったエッセー。
これを読むと東野作品のあの話は
この経験があったからかと納得する。
また、これだけの経験があるから面白いのかと納得。
 

 「夢はトリノをかけめぐる」 (2006年)  

東野圭吾のトリノオリンピック観戦記。
いかに東野圭吾が冬季スポーツが好きなのか
痛いほどわかるエッセー。
 

 「ちゃれんじ?」 (2004年)  

スノーボードにハマった2002年〜2003年の

東野圭吾のエッセー。
エッセーに短編小説を入れる作家を初めて見た。
 
   

 「さいえんす?」 (2005年)  

 

理系作家東野圭吾が雑誌で語ったコラム集。

文系の世界を理系の作者が語る箇所は面白い。

だけど本として薄い。


 
〜その他〜

  
 「サンタのおばさん」 (2001年) 

東野圭吾の絵本。いい話です。

 

 

 「東野圭吾公式ガイド」 (2012年) 

 

これは東野圭吾の作品ではありませんが、

本の半分以上を作者自身が作品紹介をしていますので、
気になる方はどうぞ。





〜東野圭吾全作品ランキングの補足と感想〜


本というのは性別や性格や年齢や好みによって

感想も評価も大きく変わります。


自分は短編集やお笑いが好きだから

「名探偵の掟」が星5つになったわけだし、


○○○○モノも好きだから「トキオ(時生)」や

「ナミヤ〜」が星5つなわけです。


迷ったのはネタバレを知っていた「流星の絆」「レイクサイド」と

かなり前に読んだ「ゲームの名は誘拐」。

ゲーム〜は面白かったけど、星4つかどうかわからない。

かといって再読してもあらすじ・ネタバレは知っている。  

だから普通に星3つにするしかなかった。

 

あと「殺人の門」は100点か?20点か?というくらい

評価をどうしようという作品だったけど、東野作品の読み始めに

このページを参考にする人が多いので評価をあえて下げました。



また当然ながら読む順番によって評価が変わってしまう。

「11文字の殺人」、「同級生」、「マスカレード・ホテル」は

早めに読んでいれば星をひとつ上げた気がします。


他の人の評価もかなり見ましたが、自分と違って

高かったのは「赤い指」、「新参者」、「変身」などです。



全体的に見れば、東野圭吾は読みやすい本ばかりで

星3つだらけにしてしまったのは良くなかったように思う。       


ただ全部引き上げて星4つにすると、

普通の作品と好きな作品との差が縮まりすぎる。

かといって10段階評価だと

ますますわけがわからなくなるので結局このようにした。

 

ジャンル別ランキングを作ってみたものの、

あまり意味は無かったかもしれない。

               




参考リンク

「東野圭吾その魅力を考える。」
http://www.geocities.jp/nagoya_flash/77

ウィキペディア

http://ja.wikipedia.org/wiki/東野圭吾
ネタバレ無し!湊かなえ 全作品ランキング!
http://www.geocities.jp/nagoya_flash/82