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知恵袋の知恵ノート
「ネタバレ無し!東野圭吾 全作品ランキング!」
この知恵ノートでは、
東野圭吾の作品をカテゴリー別に分けて、
自分が好きな順番に作品を紹介します。
文章は下手ですが本を選ぶ時の
参考にしてもらえたらと思います。
ほぼネタバレ無しで紹介していますが、
文庫本の裏表紙には最初に殺される人物名など
普通に書かれているので、ご注意してください。
まだ読んでいない本もあります。
作品をわかりやすく紹介するために評価点も付けました。
★★★★★星5つは読んで損はない作品。
★★★★星4つはかなり良い作品。
★★★星3つは普通の良作品。
★★星2つは個人的にはイマイチ・・・
星1つもしくは評価ゼロの作品はありませんでした。
評価に関しては本当に個人的な評価なのでご了承ください。
ちなみにアマゾンの評価設定なら、ほとんど星5つか4つです。
「天空の蜂」は高評価だろ?「名探偵の掟」評価高すぎィ!
・・・と怒られても「すみません」としか言えません。
このページの一番下に補足があります。
〜ネタバレ禁止!読後熱く語りたい人向けの作品〜
■ 「秘密」 (1999年) ★★★★★
ある家族の秘密の物語。
とにかく読み始めたら
ネタバレを絶対に知ってはいけない。
知恵袋の東野作品の質問で
「秘密」に関する質問が一番多い気がします。
読了後、誰が一番悪いと
あなたは感じるでしょうか?
■ 「手紙」 (2003年) ★★★★★
兄弟の・・・物語。
語りたいことが多すぎる・・・この本は何回も読む!
そういう人が多い作品。
時間が無い方は映画を見てください。
原作に負けないくらいの作品となっています。
■ 「白夜行」 (1999年) ★★★★★
悪い人間の物語。
少し書けば語りたくなるので、これ以上は書きません。
話はとても長いです。
白夜行1冊で小説3冊読むような感じですので、
読む時はまとまった時間を確保してください。
この物語は・・・読めば読むほどため息が出て、
読了後のため息は東野作品で一番重いでしょう。
若い人は「後味最悪」「登場人物が大嫌い」と言う人もいます。
■ 「幻夜」 (2004年) ★★★★
白夜行の後の物語?と思わせるけど、
作者は続編だとは名言していない。
ただ、この作品を読めば白夜行が
なぜ名作となったのか確認できる。
一方で白夜行で愛を感じたり、
大感動した人は読まない方がいいかもしれない。
個人的には続編とはまったく思わないが
白夜行の謎が少しわかって満足。
■ 「宿命」 (1990年) ★★★★
その警察官は
事件で宿命の出会いを果たす。
普通の刑事ドラマのように物語は進むけど、
本当に大切なのはそれだけではない・・・
その後の東野圭吾の作品に
大きな影響を与えたように感じる。
〜大学准教授が謎を解き明かす、ガリレオシリーズ〜
※シリーズですが、どの本からでも読めます。
■ 「容疑者Xの献身」 (2005年) ★★★★★
ガリレオシリーズ3作目。長編。
旧友が巻き込まれたある事件・・・それは・・・
序盤を越えれば一気に読めてしまう本で、
とにかく読みやすい。このトリックや話が好きか嫌いかは
分かれるけど、なんだかんだで楽しめるはず。
■ 「探偵ガリレオ」 (1998年) ★★★★
ガリレオシリーズ1作目。
理工学部准教授の湯川学と
警視庁捜査一課の草薙が
不可解な5つの事件に迫る。
東野圭吾の理工学部出身という経験が
これほど生きた話もないだろう。
■ 「ガリレオの苦悩」 (2008年) ★★★★
ガリレオシリーズ4作目。5つの短編集。
テレビドラマでおなじみの内海薫が登場する。
話はどれも安定して面白い。
■ 「禁断の魔術ガリレオ8」 (2012) ★★★
ガリレオシリーズ8作目。4つの短編集。
いつも通りではあるけど最後の話は長め。
レールガンは本当に作ることができるのだろうか・・・
■ 「真夏の方程式」 (2011年) ★★★
ガリレオシリーズ6作目。長編。
夏休みに少年は湯川学と出会う。
この作品は湯川の名言は多いが・・・
■ 「予知夢」 (2000年) ★★★
ガリレオシリーズ2作目。これも5つ入った短編集。
前作よりオカルト色が強くなった。
■ 「聖女の救済」 (2008年) ★★★
ガリレオシリーズ5作目。長編。
あるセレブが起こした事件。
良くも悪くも2時間ドラマらしい話。
■ 「虚像の道化師ガリレオ7」 (2012年) ★★★
ガリレオシリーズ7作目。
いつも通り安定しているけど
今作は作者の苦しみが垣間見える気がする。
短編は4編と少し減った。
〜鋭さは普通じゃない刑事 加賀恭一郎シリーズ〜
※シリーズですが、どの本からでも読めます。
■ 「麒麟の翼」 (2011年) ★★★★
不思議な死を目撃した事件に
日本橋署の刑事達が挑む。
シリーズ9作目で広告通り傑作かもしれない。
でも読み終わって「んッ??」となる。
■ 「嘘をもうひとつだけ」 (2000年) ★★★★
シリーズ6作目は短い事件が5つ入った短編集。
話は短くても加賀の鋭さは健在。加賀恭一郎シリーズは
この本から読むと、すぐ雰囲気がわかると思います。
■ 「悪意」 (1996年) ★★★★
シリーズ4作目は、ある小説家の事件。
加賀恭一郎シリーズでこれが一番と言う人は多い。
話はやや重い。
■ 「祈りの幕が下りる時」 (2013年) ★★★★
2つの殺人事件に隠された謎を追う。
流石にシリーズ10作目となると、
過去作とのつながりが多い。
他の作品にも似ているけど許せるでしょう。
■ 「赤い指」 (2006年) ★★★
シリーズ7作目。ある家族に迫る加賀恭一郎・・・
家族とはどういうものか、人間は
どういう家族を作るべきなのか考えてしまう。
■ 「新参者」 (2009年) ★★★
東京日本橋で起こった殺人事件に
加賀恭一郎はゆっくりと犯人に迫っていく。
シリーズ8作目は主人公が違う章立てで読みやすい。
■ 「眠りの森」 (1989年) ★★★
加賀恭一郎シリーズ2作目。
バレエ団に起こった殺人事件。
ヒロインは人によって好き嫌いはあるでしょう。
■ 「私が彼を殺した」 (1999年) ★★★
誰が殺したのか?その点を掘り下げた、
まさに作者から読者への問題本だ。
読み終わって検索すること間違いなし。
解説付きの本をおすすめします。
シリーズ5作目ですが加賀の出番は・・・
■ 「どちらかが彼女を殺した」 (1996年) ★★★
シリーズ3作目。加賀の捜査に立ちはだかる男。
これも誰が犯人か読者が探し出す作品。
本を読んで推理したい人向け。
正直言って「私が彼を殺した」を含め自分は苦手だ。
■ 「卒業 〈雪月花殺人ゲーム〉」 (1986年) ★★
大学生加賀恭一郎が挑む殺人事件。
シリーズ1作目ですが大学生の加賀に違和感あり。
雪月花の遊びも「う〜ん」と思ってしまう。
〜読みやすい娯楽作品〜
■ 「トキオ」 = 改題「時生」 (2002年) ★★★★★
トキオは少し昔の日本を舞台にした
自分がかなり好きな物語だ。
父と子の変わった話で、
とにかく主人公がアホ!主人公を突っ込みつつ、
二人の不思議な旅が続く・・・。
■ 「ナミヤ雑貨店の奇蹟」 (2012年) ★★★★★
不思議で優しい物語。
東野圭吾らしくは無いけど、
内容的に万人にすすめやすい本だ。
評価の星5つはやりすぎかもしれない。
でもヤフー知恵袋が大好きなら、
これを読んでみて欲しい。
■ 「流星の絆」 (2008年) ★★★★
兄弟妹3人の復讐の物語。
復讐というわりに楽しい雰囲気があって、
最後まで面白く読めてしまう。
個人的に、「流星の絆」というタイトルが
なんて美しいタイトルなんだとずっと思っている。
■ 「放課後」 (1985年) ★★★★
女子高で起こった殺人事件。
江戸川乱歩賞受賞のデビュー作。
話も読みやすく、古さも感じず、
まとまっていてスッキリします。
■ 「マスカレード・ホテル」 (2011年) ★★★
ホテルマンに扮した警官が犯人を追う。
物語よりホテルマンに感心してしまう。
改変無しで実写版を見てみたい作品。
■ 「マスカレード・イブ」 (2014年) ★★★
マスカレードホテルで出会う前の
刑事とホテルマンの4つの物語。
前作は読まなくてもこの本は読めます。
これからも話は続きそうだ。
■ 「むかし僕が死んだ家」 (1994年) ★★★
謎の家を調べる二人。
短くシンプルで読みやすく、少し怖い。
■ 「レイクサイド」 (2002年) ★★★
夏の湖畔で起こった殺人事件。
ページが少なく、会話が多く読みやすい。
だけど物語にただよう気持ち悪さは・・・
大人向けかもしれない。
■ 「パラドックス13」 (2009年) ★★★
極限状況を生きる人間達のSFストーリー。
面白いけど、読んでも東日本大震災の
リアルの過酷さを思い出してばかりで少し厳しい。
人によっては数年後読んだほうがいいかも。
〜男向け?強気な男とエロもある話〜
■ 「パラレルワールド・ラブストーリー」 (1995年) ★★★★
まさに青春SFストーリー。
作中の言葉などちょっと古いけど
パラレルワールドの存在がいい。
個人的にこの作品は良かったけど、
女性は好きになれない人も多いようだ。
自分もヒロインに惹かれてしまった。
■ 「ゲームの名は誘拐」 (2002年) ★★★
男が誘拐事件を起こすという
東野圭吾にしては珍しい話。
全員が知恵を絞る姿が好きです。
■ 「夜明けの街で」 (2007年) ★★★
不倫が掘り起こした事件・・・
これは作者自身の経験なのかどうか考えてしまう。
映画の主演が岸谷五郎と深田恭子なのは
何かやるせない。
■ 「変身」 (1991年) ★★★
毎日を普通に過ごしていた男が変身していく・・・
某物語とよく似ていますが、
後半は東野圭吾らしくえげつない。
■ 「ダイイング・アイ」 (2007年) ★★
頭に重傷を負ったことから何かがおかしくなった日々。
他の作品と比べると星2つにするしかないけど、
自分は男なので結構楽しめて読めた。
■ 「ブルータスの心臓 完全犯罪リレー」 (1989年) ★★
男は輝かしい未来のために行動するが・・・
動機から何まで東野作品で最下層クラスだと思う。
〜理系作家東野圭吾の科学的で不思議な話〜
■ 「分身」 (1993年) ★★★★
よそよそしい家族の姿に少女は不審に思い、
真相を探ろうとする・・・。
「もし自分がこうだったら?」と想像できる話はいい。
登場人物の本音がやけに現実的で、
なにか「ありえそうな話」に思えてしまう。
■ 「プラチナデータ」 (2010年) ★★★
近未来SF事件。遺伝子とか多重人格とか
幻覚とか小難しい話が苦手な人には向かない。
読み終わって何か読み忘れた気になる、
なんともつかみどころがない本だ。
■ 「虹を操る少年」 (1994年) ★★★
少年の行動がいろんな人達を変えていく
不思議な話。推理要素は無くて、
どこか青少年向けのような内容です。
■ 「ラプラスの魔女」 (2015年) ★★
不思議な人物と不思議な事件をつなぐものとは?
〜その他の作品〜
■ 「同級生」 (1993年) ★★★
高校内で起こった事件。
途中から盛り上がりますが
誰もが突っ込みたくなるところあります。
この作品も後の代表作に影響を与えた作品。
■ 「使命と魂のリミット」 (2006年) ★★★
病院で起こった事件。
医師や刑事や犯人はどうなるのか、
終盤は本を読む手も早まります・・・
■ 「殺人の門」 (2003年) ★★
男は苦悶に満ちた人生を歩んでゆく・・・。
人生の教訓にもなる毒が強い話で、
東野圭吾代表作と同じくらいのインパクトがある。
ただこれが人にすすめられる本か?と言われたら、
その点は東野作品最低と言うしかない。
理由は読めばわかるけど、まず他の本を読んで欲しい。
■ 「夢幻花」 (2013年) ★★
幻の花の謎と、殺人事件の真相を追う。
東野圭吾が10年前に連載した物語を
全面書き直して出版した本だけど、
作者の苦しみが見えている。
〜主役の決まった短編集。数々の事件〜
■ 「名探偵の掟」 (1996年) ★★★★★
名探偵の12の事件簿、とにかく馬鹿な事件の数々。
冷静に考えたら、小説によくある殺人事件が
いかに馬鹿馬鹿しい事かと思わせる。
第一話が笑えるのなら最後まで楽しめると思う。
■ 「浪花少年探偵団」 (1988年) ★★★★
コテコテの大阪人しのぶセンセの周りで5つの事件が起こる。
関西弁に親しみがある人におすすめ。
やっていることは吉本新喜劇みたいで胸がスッとする。
■ 「浪花少年探偵団2」 =改題「しのぶセンセにサヨナラ」 (1993年) ★★★
「浪花少年探偵団」の続編。事件は6編。
今回も当然お笑いはあるけど、
前作から少し変わった印象を受ける。
その理由は最後に書かれています。
■ 「殺人現場は雲の上」 (1989年) ★★★
客室乗務員の凸凹コンビが送る7つの空港事件簿。
流石に古さを感じるが軽く読めるのはいい。
もう少し話は読みたかった。
■ 「依頼人の娘」 =改題「探偵倶楽部」 (1990年) ★★★
VIP御用達の探偵「探偵倶楽部」が5つの事件を調査する。
探偵倶楽部のガリレオのような鋭さは見事。
でもどこか読みにくい気がする・・・。
■ 「おれは非情勤」 (2003年) ★★★
非常勤の教師が赴任先でいろんな事件に遭遇する。
学研に載っていた小学生向けの話なので、
とても読みやすいです。
■ 「名探偵の呪縛」 (1996年) ★★
異世界にまぎれ込んだ男が探偵となる。
「名探偵の掟」のような馬鹿ミステリーの続編と
期待して読むと、笑いゼロの内容にガックリとくる。
なにより異世界というフワフワした設定が東野作品らしくない。
〜短編集 お笑いから殺人事件まで〜
■ 「犯人のいない殺人の夜」 (1990年) ★★★★
7篇の短編集。半分は学生の事件だ。
よくできた話ばかり・・・と書くと怒られるけど、
2012年に5篇がテレビで使われたのも納得。
自分は「小さな故意の物語」が好きです。
■ 「交通警察の夜」 =改題「天使の耳」 (1991年) ★★★
全6篇、交通事故や車に関する事件を描いた短編集。
東野圭吾はトヨタ系列の企業で働いていただけに
何か重いものがあります。短編「通りゃんせ」が自分は好きです。
■ 「素敵な日本人」 (2017年) ★★★
全9篇。バカ事件あり、近未来話あり、ミニミステリーあり、
中編にできるのではという話もあり、多彩な作品が多い。
「水晶の数珠」はうまかった。
■ 「超・殺人事件 推理作家の苦悩」 (2001年) ★★★
推理作家をテーマにした8篇の短編集。
ブラックでバカな作品ばかりだけど、
未来に現実で起こりそうな話は笑いにくい・・・
■ 「怪しい人びと」 (1994年) ★★★
他の作品より、どこか2割増しで
やばめな人たちが出る話。 全7篇。
「灯台にて」は何かいい。
■ 「あの頃の誰か」 (2011年) ★★★
バブル時代の古い話もある、
お蔵入りを詰め込んだ、わけあり短編集。全8篇。
「秘密」の原型も入っていますが・・・
〜アホな短編集の大盛り!笑シリーズ〜
※シリーズですが、どの本からでも読めます。
■ 「毒笑小説」 (1996年) ★★★
くすりと笑える笑シリーズ第2弾。全12話
自分は「エンジェル」の話が
星新一を思い出して好きです。
■ 「快笑小説」 (1995年) ★★★
笑シリーズでは一番まじめ(?)かもしれない。
一作品ごとに作者のあとがきもある。 全9話。
自分は「一徹おやじ」が好きです。
■ 「黒笑小説」 (2005年) ★★★
笑シリーズ第3弾。現役作家だから書ける
出版界の黒い話も多い短編集。全13話。
この中では「インポグラ」は思い出すと笑えます。
■ 「歪笑小説」 (2012年) ★★★
笑シリーズ第4弾。 全12話。
黒笑小説に出た変な作家・編集者が再登場、
今回は全編出版界の黒い短編集。
作者の経験が強く含まれています。
この中では「小説誌」が好きです。
〜スポーツ×殺人事件〜
■ 「美しき凶器」 (1992年) ★★★★
追う者と追われる者の葛藤を描く、
推理要素のないサスペンス。 普通の作品だけど、
自分は追う者の存在が特に面白く感じた。
作者はこの作品に反省したらしいが・・・
■ 「魔球」 (1988年) ★★★
高校野球部に起こった事件。
野球の知識はあるといいです。
評価は星4つにするか悩みました。
話は重いです。
■ 「カッコウの卵は誰のもの」 (2010年) ★★★
元プロスキーヤーの娘は・・・
小説タイトルだけでネタバレしていますが、
作品としては普通ではないでしょうか。
■ 「疾風ロンド」 (2013年) ★★★
事件の鍵を握るのは雪山。
これを読んでいるとスキー場に行きたくなる。
それにしても白銀ジャックに似すぎだ。
■ 「白銀ジャック」 (2010年) ★★
犯行予告されたスキー場。その時関係者は・・・
作者が雪山が大好きなのはわかるけど、
この本は小説家として売れていない時代の話みたいだ。
■ 「雪煙チェイス」 (2016年) ★★
スキー場から帰ると殺人事件が起こっていた。
ハッキリ言ってお笑いのコントのような物語。
これは流石に全編ゆるすぎです。
■ 「鳥人計画」 (1989年) ★★
スキージャンパーに降りかかる事件。
スキーのジャンプ競技に興味がないと
厳しい感じがします。飛び方も古い気がする。
〜怖いほどの社会派作品〜
■ 「さまよう刃」 (2004年) ★★★★★
現実の社会問題をテーマにした物語。
ノンフィクションを読むように話に救いがなく、
他の東野作品のような名探偵も
お笑いもまったく存在せず、
読むのに少し覚悟が必要かもしれない。
読んでいて嫌になり、うんざりもするけど、
この物語を描ききった東野圭吾に脱帽。
■ 「天空の蜂」 (1995年) ★★★
日本を揺るがすテロが発生する。
この物語は未来への警告でもあった・・・
殺人事件だけを書かずに、このような緻密な作品を
描いた事実が東野圭吾の人気の一つと言える。
ただ発電所やヘリコプターや機械の説明などが多く、
東野作品で一番読みにくい本なのは間違いない。
■ 「虚ろな十字架」 (2014年) ★★★
罪とは、刑とは、つぐないとは一体何なのか?
いくつもの事件を通して描かれる。
作品のテーマは深く悩むけど、
物語は中学生でもわかりやすい内容。
よくここまでわかりやすく変換
できたものだと感心してしまう。
■ 「人魚の眠る家」 (2015年) ★★★
家族が生きているか死んでいるのか
わからないような状態になったその時・・・家族は・・・
東野作品で一番おだやかな作品、
でも世間に訴えたい強い思いは読む者に届いた。
■ 「片想い」 (2001年) ★★★
性同一性障害に悩む人物に事件が起こる。
このテーマに切り込む東野圭吾はすごいと思う。
この作品がすごく好きな人も居るけど、
自分は別にそうでもない。
〜1990年あたりの殺人事件モノ〜
■ 「11文字の殺人」 (1987年) ★★★
女性推理作家が殺人事件を追う。
殺人事件などゲーム的でサクサクと読める。
初期の作品だからいろいろ粗いけど
自分は嫌いじゃない。
■ 「ある閉ざされた雪の山荘で」 (1992年) ★★★
山荘に集まった7人に事件が起こる。
「閉ざされた」設定は面白い。
だけど他の作家の作品と比べても
普通の中の普通の作品ではないかと。
■ 「ウインクで乾杯」 (1988年) ★★★
旧題が「香子の夢 コンパニオン殺人事件」。
登場人物の持ち物・流行ってるもの・考え方すべて古い。
80年代のテレビ向けのゆるい推理小説は、
のん気で自分は好きだけど・・・今の人にはすすめにくいかな。
■ 「白馬山荘殺人事件」 (1986年) ★★
ある山荘で起こった殺人事件。
不思議な暗号など懐かしい気分になった。
ただ・・・・・・・・・不自然だ。
■ 「仮面山荘殺人事件」 (1990年) ★★
避暑地の山荘に訪問客が訪れる。
途中でこの本が好きかどうか分かれるでしょうが、
自分は好きではありませんでした。
■ 「十字屋敷のピエロ」 (1989年) ★★
不思議な形の屋敷で起こった殺人事件。
登場人物が多く、全員腹に一物をかかえている。
トリックといい・・・すすめにくいかも。
■ 「回廊亭殺人事件」 (1991年) ★★
遺産相続をめぐる殺人事件。
主人公の存在が変わっているが、
今の東野圭吾なら同じ設定で
もっと面白く書けるのでは?と考えてしまう。
■ 「学生街の殺人」 (1987年) ★★
学生街で殺人事件が起こる。
若さを感じるけど、とにかくいろんな面でゆるすぎる。
ページも長く、個人的に東野作品のワースト。
でもこれが売れなかったことが他の作品に生きた感じがする。
〜東野圭吾とはどういう人物か?それを知るエッセー〜
エッセーに評価は付けません。
■ 「たぶん最後のご挨拶」 (2007年)
作者の年譜や自作解説などこれまでにないエッセー。
あとがきでは「え?本当に?」と思った。
流石は人気作家と思ったのは僕だけではないはず。
■ 「あの頃僕らはアホでした」 (1995年)
東野圭吾の学生時代のアホな思い出が詰まったエッセー。
これを読むと東野作品のあの話は
この経験があったからかと納得する。
また、これだけの経験があるから面白いのかと納得。
■ 「夢はトリノをかけめぐる」 (2006年)
東野圭吾のトリノオリンピック観戦記。
いかに東野圭吾が冬季スポーツが好きなのか
痛いほどわかるエッセー。
■ 「ちゃれんじ?」 (2004年)
スノーボードにハマった2002年〜2003年の
東野圭吾のエッセー。
エッセーに短編小説を入れる作家を初めて見た。
■ 「さいえんす?」 (2005年)
理系作家東野圭吾が雑誌で語ったコラム集。
文系の世界を理系の作者が語る箇所は面白い。
だけど本として薄い。
〜その他〜
■ 「サンタのおばさん」 (2001年)
東野圭吾の絵本。いい話です。
■ 「東野圭吾公式ガイド」 (2012年)
これは東野圭吾の作品ではありませんが、
本の半分以上を作者自身が作品紹介をしていますので、
気になる方はどうぞ。
〜東野圭吾全作品ランキングの補足と感想〜
本というのは性別や性格や年齢や好みによって
感想も評価も大きく変わります。
自分は短編集やお笑いが好きだから
「名探偵の掟」が星5つになったわけだし、
○○○○モノも好きだから「トキオ(時生)」や
「ナミヤ〜」が星5つなわけです。
迷ったのはネタバレを知っていた「流星の絆」「レイクサイド」と
かなり前に読んだ「ゲームの名は誘拐」。
ゲーム〜は面白かったけど、星4つかどうかわからない。
かといって再読してもあらすじ・ネタバレは知っている。
だから普通に星3つにするしかなかった。
あと「殺人の門」は100点か?20点か?というくらい
評価をどうしようという作品だったけど、東野作品の読み始めに
このページを参考にする人が多いので評価をあえて下げました。
また当然ながら読む順番によって評価が変わってしまう。
「11文字の殺人」、「同級生」、「マスカレード・ホテル」は
早めに読んでいれば星をひとつ上げた気がします。
他の人の評価もかなり見ましたが、自分と違って
高かったのは「赤い指」、「新参者」、「変身」などです。
全体的に見れば、東野圭吾は読みやすい本ばかりで
星3つだらけにしてしまったのは良くなかったように思う。
ただ全部引き上げて星4つにすると、
普通の作品と好きな作品との差が縮まりすぎる。
かといって10段階評価だと
ますますわけがわからなくなるので結局このようにした。
ジャンル別ランキングを作ってみたものの、
あまり意味は無かったかもしれない。
参考リンク
、
「東野圭吾その魅力を考える。」
http://www.geocities.jp/nagoya_flash/77
ウィキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/東野圭吾
ネタバレ無し!湊かなえ 全作品ランキング!
http://www.geocities.jp/nagoya_flash/82